Webデザイナーのポートフォリオ!作り方や注意点について解説

初めてあなたにお仕事をお願いする人は、「もとめているレベルものが納品されるのかな…」という不安を感じながら依頼することになります。

Webデザイナーにとってのポートフォリオは、その人自身のこれまでのスキルや実績をアピールするためのもの。
相手に、「私はこれぐらいのクオリティのアウトプットは出せます!」というアピールをして、安心してお仕事を任せてもらうためのものです。

本記事ではそもそもポートフォリオが担っている役割や、必ず入れるべき内容、そして作り方に至るまでをまとめさせていただきました。

Webデザイナー初心者の方から、もうすでにお仕事を受けている中級者、上級者でもう一度ポートフォリオを見直したいという方にも満足してもらえる内容となっておりますので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!

Find me!講師 初瀬 緑のアバター

ポートフォリオとは

ポートフォリオとは、クリエイティブ職人材が転職・就職活動や営業の際に必要となる作品集です。これまでに手がけた作品や制作意図、本人のセンスなどを視覚的に応募先にアピールすることが、ポートフォリオの主な役割です。ポートフォリオは自己表現の手段としても機能し、自身のスキルや経験を効果的にアピールすることができます。

ポートフォリオに必須な項目は以下の3点です。

①自分のプロフィール

履歴書だけでは伝わりにくい人物像や、自己PRをプロフィールページに記載することが重要です。前職で身に着けたスキルや経験もしっかりと明記しましょう。例えば、マーケティング、Webディレクション、SEO、広告施策などに携わった経験があれば、それを具体的に示すとよいでしょう。

②スキル

自身の持つスキルを明確に列挙しましょう。Webデザイナーとしての専門知識や技術、デザインツールの使用経験などを示すことで、応募先に自信を持ってアピールすることができます。

③自身の作品(ポートフォリオ用に制作したサイトやデザインなど)

作品ページには、実際に制作したWebページなどのスクリーンショットやリンクURLを掲載します。制作物の中から自信があるものや応募先に適した作品を上部に配置することで、採用担当者の興味を引くことができます。チームで制作したものや部分的な参加作品も、明確に記載すると高評価となります。

ポートフォリオは自己表現の重要な手段であり、応募先に自分のスキルやセンスをアピールするためには、内容の充実と整理が大切です。自身の経験やスキルを適切に伝えることで、採用担当者に好印象を与え、採用の有利なポジションを築くことができます。

Webデザイナーにポートフォリオが必要な理由

現在運用中のサイトを手がけたWebデザイナーであっても、ポートフォリオの提出は重要です。職務経歴書に実績サイトのURLをリンクさせるだけでは、採用担当者が必要な情報を把握するのに十分ではない場合があります。

ポートフォリオは、自身の制作物をまとめて視覚的に伝える貴重な手段であり、履歴書や職務経歴書では伝わりにくいデザインセンスやスキルをアピールするための有効なツールです。また、ポートフォリオの提出は採用担当者の負担を減らすだけでなく、関心を引く効果もあります。

現在のWebデザイナー職への応募では、履歴書・職務経歴書・ポートフォリオのセット提出が一般的であり、ポートフォリオがない場合は選考を通過することが難しい場合があります。ポートフォリオを持つことは、自身のプロフェッショナリズムを証明し、採用担当者に自信を持ってアピールする機会を提供します。

また、案件紹介サイトや転職サイトでも、ポートフォリオの登録があるかないかは重要なポイントとなります。ポートフォリオがあることで、採用企業からスカウトされるチャンスが高まります。

時間がある際には、普段からポートフォリオ制作やブラッシュアップに取り組むことは、将来のキャリアにおいて有益であり、自己成長にも繋がるでしょう。ポートフォリオはWebデザイナーの専門性を示す重要なツールであり、積極的に取り組むことが推奨されます。

Webデザイナー実務未経験者にもポートフォリオは重要

Webデザイナーとしての実務経験がない場合でも、ポートフォリオの制作は非常に重要です。求人情報において「未経験可」という表現は、実務経験がないものの、Webデザインに対して基礎的なスキルや知識、そして制作経験がある人を求めていることを意味します。

ポートフォリオは、未経験の場合でも自身のスキルや制作意欲を示すための有効な手段です。独学やスクールで学習したこと、趣味で制作したWebサイトやアプリなど、自分の成長と努力を反映させることができます。

企業はポートフォリオを通じて、未経験者が持つポテンシャルやデザインセンス、コーディング能力を評価する傾向があります。ポートフォリオは自己アピールの機会であり、求められるスキルや知識を裏付ける重要な要素となります。

Webデザイナーを目指す方は、積極的にポートフォリオの制作に取り組み、自身のスキルや成長を示すための作品集を整えることが大切です。未経験からでも、ポートフォリオを通じて自己アピールを強化し、求職活動を成功に導くことができるでしょう。

Webデザイナーのポートフォリオの作り方

Webデザイナー経験者も未経験者も、ポートフォリオを制作する際は、セオリーに従って取り組むことが重要です。ポートフォリオは自己アピールの重要な手段であり、採用担当者の目を引くためには工程をしっかりと考えることが必要です。

①ターゲットを絞り構成を考える

ポートフォリオ制作の際は、ターゲットを絞り構成を考えることが重要です。すべての転職・就職希望の企業に合わせたポートフォリオを毎回制作するのは難しいため、「自分がどのような企業でWebデザイナーとして迎え入れられたいのか」を基準にターゲットを絞り、ポートフォリオに掲載する作品のテイストや構成を考えることが大切です。

例えば、幅広いテイストのWeb制作を手がけるWeb制作会社を受ける場合は、女性向けサイト、男性向けサイト、ECサイトなどさまざまなWebデザインを掲載したポートフォリオを作成すると良いでしょう。

一方、企業内のデザイナー、つまりインハウスデザイナーを募集する企業には、業界のサービスや企業のホームページにあったテイストのWebデザインができるとアピールすることが重要です。

ポートフォリオ制作は自己アピールの重要な手段であり、企業によって求めるスキルやデザインのカラーは異なる場合があります。自分の希望する仕事環境や応募する企業の特性を考慮してポートフォリオを構築し、採用担当者に訴求力のある作品をアピールすることがポートフォリオ制作の理想です。

②プロフィールページの作成

ポートフォリオには、必ずプロフィールページを用意しましょう。ここでは、あなたの学歴やWebデザイナーとしての経験に加えて、持っているスキルや操作可能なツールについても明確に記載しましょう。また、Webマーケティングなどの知識がある場合は、それに関連するツールや手法についても箇条書きで具体的に記述することをおすすめします。

もしすでにWebデザイナーとして実績がある場合は、コーポレートサイト、ECサイト、LPサイトなど、異なるコンバージョンを持つさまざまなタイプのWebサイトの実績をプロフィールページで示すとより良いでしょう。

さらに、手がけたWebページの管理画面などを掲載することで、自身が担当したコーディングについてもアピールできます。Webデザインだけでなく、コーディングのスキルも高く評価されることでしょう。

プロフィールページはあなた自身をアピールする重要なコンテンツとなりますので、他のページと同様に丁寧に作成することが大切です。訪れた人が簡単にあなたのスキルや実績を把握できるような工夫を行い、ポートフォリオ全体が一貫したメッセージを伝えるよう心掛けましょう。

③実績や作品のURLを記載

ポートフォリオの中心となるのは、作品ページの構築です。ポートフォリオには10点程度の作品を掲載することが望ましいとされています。作品の配置については、「自信作」「制作時期が新しいもの」「チームでの制作物」の順番に配慮しましょう。ただし、「自信作」であっても3年以上前に制作したものなど、かなり昔のものは掲載を避ける方が良いでしょう。作品のクリエイティビティには過度な差をつけないよう配慮することも大切です。

自身が運用した一部分しか関与していない、掲載できる作品が限られている場合は、サンプルサイトを用意してアピールするか、「チームで制作し、自分がどの部分を担当したか」が明確にわかるような一文を加えることをおすすめします。時には、「すべて自分で行ったことにした方が採用担当者の目を引くのではないか」と考えることもあるかもしれませんが、一部分のみの実績がある場合、チームでの協力能力をアピールできるWebデザイナーとしての価値を示すことができます。

作品ページでは、各作品について具体的な説明や役割を記載し、作品のURLを提供することで、採用担当者が簡単に実際の作品を閲覧できるようにします。ポートフォリオ全体があなたのスキルと経験を明確に伝えるものとなるように、丁寧に構築しましょう。

④制作物の要点やコンセプトを説明

求人応募用のWebデザイナーのポートフォリオには、架空の設定で制作・掲載した実在しない製品のプロモーションサイトを掲載することも問題ありません。ただし、必ず実在のプロジェクトではなく、架空・練習用で制作したことを明記するように心掛けましょう。

実際に運用されているWebサイトをポートフォリオに掲載する際は、短い説明を加えることで良いので、「手がけた範囲」「何をポイントに制作したか」などを記述しましょう。ポートフォリオは見やすさが重要なので、100文字程度にまとめることがおすすめです。しかし、マーケティングの知見がある場合は、「ABテストとして制作」「UI/UXを意識した構成」「SEO対策の一環として制作した図表」など、マーケティングの施策に関連する簡潔な一文を加えると良いでしょう。

Webサイト制作だけでなく、ページのデザインやロゴデザインなど、デザイン力をアピールできる作品も載せることで、センスを印象づけることが可能です。制作期間や注力したポイントも一緒に解説すると、より説得力が増します。重要なのは、そのデザインをするに至った課題感と制作の意図やコンセプトをしっかりと伝えることです。ポートフォリオ全体が一貫してあなたのデザイン能力や考え方を明確に表現できるよう心がけましょう。

⑤改善を繰り返す

ポートフォリオは一度作成したら終わりではなく、実績が増えたり新たな作品を制作した際には常に改善を繰り返しましょう。特に運用されているWebサイトを載せる場合には、「現時点でのSEOキーワードの表示順位」「施策後の効果」などの情報を加筆することで、ポートフォリオの質を高めることができます。これにより、あなたのスキルや成果がより具体的に伝わるでしょう。

さらに、実績や作品が増えてきたら、応募する企業によってカラーの異なるポートフォリオを制作することも有効です。例えば、ECサイトを持つ企業に応募する場合は、ECサイトの制作物ばかりを集めたポートフォリオを作成すると良いでしょう。また、女性向けの商品を扱う企業に応募する場合は、女性向けのWebサイトをペルソナの年代別に制作したポートフォリオが分かりやすくなります。これにより、企業に対してより適切な作品を提示し、興味を引きやすくなるでしょう。

ポートフォリオはあなたのスキルや個性をアピールする重要なツールです。定期的な改善とターゲット企業へのカスタマイズを心掛けることで、より効果的なポートフォリオを作成し、Webデザイナーとしての活動を成功させましょう。

参考になるポートフォリオ

Hasegawa Hiroshiさんのポートフォリオ

分かりやすくおしゃれなページ構成にアニメーションが効果的で、ページを捲るのが楽しみになる、とても魅力的なポートフォリオです。

佐藤タカアキさんのポートフォリオ

素晴らしいクオリティの作品が多数掲載されており、さまざまなスキル・経験があることがアピールできるポートフォリオの好例です。

ポートフォリオは添削をしてもらうべき

本記事を読んでくださっている方々の中には、Webデザイナーとして駆け出しの方も多いはずです。ポートフォリオは主観だけでは良し悪しの判断が難しいため、所属しているスクールや、同業種の友人などから客観的なフィードバックをもらうと良いでしょう。

Webスクールによっては、ポートフォリオの作成から実際に案件を受けたあとに、案件の進め方やアウトプットの添削をしてくれるスクールも極稀に存在します。

Find me!はオリジナル作品やポートフォリオ添削も回数無制限ですし、お仕事を進めている時も何だって質問・相談が可能です。ポートフォリオに乗せるための実績づくりに役立つお仕事紹介もあります。月額会費が安いところも魅力的ですが、一人一人へのサポートが手厚い点が特に初心者にとって心強いはずですよ!

© 2023 Find me!